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化学物質過敏症とは?障害年金の対象になるのか
化学物質過敏症(Multiple Chemical Sensitivity:MCS)とは、ごく微量の化学物質に曝露されただけで頭痛・めまい・吐き気・倦怠感・集中力の低下など、さまざまな不定愁訴が現れる疾患です。香料、洗剤、建材、排気ガスなど、日常的な環境にも反応してしまうことがあり、生活や就労に重大な支障をきたすこともあります。
しかし、現時点では化学物質過敏症は厚生労働省が定める障害年金の「認定傷病名」には明記されていないため、障害年金の受給はハードルが高いのが現状です。ただし、その症状や日常生活への影響の大きさによっては、受給が認められるケースもあります。
化学物質過敏症で障害年金を受給できるケースとは
障害年金の審査では、「病名」よりもその人の症状が日常生活や労働能力にどれほどの制限を与えているかが重要視されます。以下のような場合、障害年金が認定される可能性があります。
- 常に屋内に引きこもらざるを得ず、外出が困難な状態
- 化学物質の影響を避けるために人との接触を極端に避けている
- 働くことが困難で、経済的な自立ができていない
- 食事や掃除、買い物など基本的な生活動作に支障がある
このように、社会的適応が著しく制限されている状態であれば、うつ病や自律神経失調症などと併せて認定されることもあります。
認定されやすくするための視点とアプローチ
「できること」ではなく「できないこと」を明確に伝える
障害年金の審査では、「○○ができるか」ではなく「○○ができないか」が評価のポイントになります。たとえば、「香料がある場所に行けない」や「外出後に強い倦怠感が続く」など、生活の中で何が制限されているかを具体的に示すことが重要です。
精神的影響や合併症の記録も有効
化学物質過敏症の影響で、うつ状態や不安障害、適応障害などを発症している場合は、精神疾患としての障害年金申請を検討することも可能です。実際に精神の診断書で申請し、受給が認められたケースも存在します。
診断書取得と申請時の注意点
初診日の確定が必須
障害年金を申請するには、最初に化学物質過敏症に関して医療機関を受診した日(初診日)を明確にする必要があります。また、その時点で年金制度に加入していたことが条件になります。
医師の理解と協力が欠かせない
化学物質過敏症に詳しい医師に診断書を依頼することが大切です。病名だけでなく、日常生活や社会生活への影響を具体的に診断書に記載してもらう必要があります。そのためには、日々の症状を記録しておくと役立ちます。
審査請求・再審査請求も視野に入れる
初回申請で不支給となるケースもありますが、不服申し立て(審査請求・再審査請求)で覆ることもあります。その際は、より具体的な生活制限や症状の詳細を追加資料として提出することで、認定に近づく可能性があります。
社会保険労務士に相談するメリット
化学物質過敏症は、医療的にも社会的にも理解が進んでいない部分がある疾患です。障害年金の申請においても、適切な申立てや診断書の取得、生活状況の記載などに高い専門性が求められます。
社会保険労務士に依頼することで、
- 初診日や保険加入状況の確認
- 医師への診断書作成依頼のサポート
- 症状や生活の困難さを明確にする申立書の作成
- 不支給時の不服申し立ての対応
など、自力では難しい部分を全面的にサポートしてもらえます。
まとめ
化学物質過敏症は、認定が難しいとされる傷病ではありますが、日常生活への影響が大きく、社会生活が著しく制限されている場合には、障害年金の受給が認められる可能性があります。ただし、適切な書類の準備と、医師や専門家との連携が不可欠です。
「自分は対象になるのか分からない」「不支給になったけど諦めきれない」という方は、障害年金に詳しい社会保険労務士にぜひご相談ください。一緒に、受給の可能性を探っていきましょう。
障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度です。障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
障害年金はきちんと保険料を納めている方の権利ですので、
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