目次
腎疾患とは?障害年金の対象になる病気
腎疾患は、腎臓の働きが低下することで、老廃物の排出や体内の水分・電解質のバランスが保てなくなる状態を指します。代表的な腎疾患には以下があります:
- 慢性腎不全
- ネフローゼ症候群
- IgA腎症
- 多発性嚢胞腎
- 腎硬化症
- 急性腎不全(後遺症が残る場合)
これらの疾患によって、人工透析が必要となったり、生活に大きな支障が出ている場合は、障害年金の対象になります。
障害年金とは?
障害年金は、病気やけがで日常生活や仕事に支障がある方に支給される公的年金制度です。年金制度に加入していた期間中に発症し、保険料納付要件などの条件を満たしていれば、腎疾患でも受給が可能です。
腎疾患で障害年金を受給するための条件
初診日要件
障害年金の申請では、「最初に医療機関を受診した日」=初診日が重要です。この日が、年金に加入していた期間中であることが条件です。
腎疾患の場合、高血圧や糖尿病が原因となっているケースも多く、実際の初診日が思っていたより前になることもあります。
保険料納付要件
初診日の前日において、以下のどちらかを満たす必要があります:
- 直近1年間に保険料の未納がない
- 初診日の前々月までの被保険者期間のうち、3分の2以上が納付済み・免除
障害認定日
原則として、初診日から1年6か月経過した日、もしくは症状が固定した日(透析開始日など)が障害認定日となります。
腎疾患における障害等級の目安
腎疾患での障害年金の等級は、腎機能の指標や治療内容(日常生活への影響)に基づいて判断されます。
人工透析を行っている場合
- 1級または2級に該当する可能性が高い
- 一般的に、週3回以上の維持透析(血液透析または腹膜透析)を行っている場合は2級に認定されやすい
- 日常生活に強い支障がある場合、1級が認定されるケースもあり
腎機能が低下しているが透析は未実施の場合
以下のような条件で、2級または3級(厚生年金のみ)に該当することがあります:
- eGFRの著しい低下(15未満など)
- 高度の浮腫、貧血、倦怠感などが継続しており、日常生活に著しい制限がある
- 食事制限や通院などが生活に大きな影響を与えている
障害年金申請の際に気をつけるポイント
診断書の記載内容が非常に重要
腎疾患では、「腎疾患・肝疾患・糖尿病の障害用診断書」を使用します。以下のような点が正確に記載されているかが審査のカギとなります:
- 尿蛋白・クレアチニン・eGFRなどの数値
- 透析の頻度・種類(血液透析、腹膜透析)
- 日常生活への具体的な影響(仕事や家事、通院にどのような支障があるか)
- 食事制限、貧血症状、浮腫などの併存症状
診断書に「生活に問題なし」と書かれてしまうと、不支給になる可能性が高くなるため、実際の支障を主治医にしっかり伝えることが必要です。
就労中でも受給できる?
透析を受けながら働いている方も多くいますが、就労している=障害年金が受けられない、ということはありません。
重要なのは、
- どれだけの制限がある中で働いているか
- 職場でどのような配慮がされているか
- 労働後に極度の疲労や体調悪化があるか
といった点を、申立書などでしっかりと説明することです。
社会保険労務士に相談するメリット
腎疾患による障害年金の申請では、以下のような専門的なポイントがあります:
- 正確な初診日の確認(糖尿病や高血圧が原因の場合、より複雑)
- 症状と等級の整合性を診断書に反映させる
- 生活の実態を踏まえた申立書作成
- 透析記録や検査データの取りまとめ
これらを社会保険労務士に依頼することで、受給可能性を高めるサポートが受けられます。
まとめ
腎疾患、特に人工透析を受けている方は、障害年金の対象となる可能性が非常に高いです。透析前でも、腎機能の数値や生活の支障が認められれば受給できるケースもあります。
ただし、申請には初診日の特定や診断書の記載内容など、専門的な知識が必要です。不安な場合は、障害年金に詳しい社会保険労務士へ相談し、正確な情報で申請を進めることをおすすめします。
障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度です。障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
障害年金はきちんと保険料を納めている方の権利ですので、
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社労士に依頼するメリット
①労力
体調が悪い方、働いている方にとっては障害年金の申請はなかなか大変な作業です。
社労士に依頼することで治療に専念できます。
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自分で申請すると半年ほど申請にかかってしまう場合もあります。
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